臨床試験を行う上で注意したいことの1つとしてプラセボ効果が挙げられます。特にエンドポイントにQOLの改善を設定した場合、プラセボ効果に悩まれている方も多いのではないでしょうか?
Sequential Parallel Comparison Design (SPCD) は、そんなプラセボ効果を抑制するために開発された研究デザインです。このデザインの理論と例数設計の手法などを示した文献は以下をご参照ください。

  • 1)Rybin D, Doros G, Pencina MJ, Fava M. Placebo non-response measure in sequential parallel comparison design studies. Stat Med. 2015; 34(15): 2281-93.[PMID: 25865181]
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25865181
  • 2)Doros G, Pencina M, Rybin D, Meisner A, Fava M. A repeated measures model for analysis of continuous outcomes in sequential parallel comparison design studies. Stat Med. 2013; 32(16): 2767-89.[PMID: 23355369]
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23355369

SPCDの特徴は、並行群間比較デザインの中で1期、2期と分割する二段階エンリッチメントデザインであることです。1期で、プラセボ摂取群の中からnon-responderとresponderを抽出し、non-responderは再ランダム化、responderは試験継続とし、2期に進みます。中間ポイントで、non-responderに対して再ランダム化を施すことでより有効性を検出しやすくなります。
 このデザインは、まだまだ発展途上であり機能性表示食品の臨床試験に実装するには知見の積み重ねが必要であると思います。しかし、QOLを主たるエンドポイントとした機能性表示食品が増えてきたことから、SPCDの今後に期待が持たれます。

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試験一覧: https://www.orthomedico.jp/clinical-trials/case.html

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